問診で開口一番「全身」 特には? と、問いかけると
- 首の痛み
- 肩こり
- 背中の痛み
- 腰痛
- めまい
- 仕事が忙しくてつらい
術後確認していただくと、背中の凝り感は残りが時間と共に消えそうな気がする。
という状態になるまでの経過を解説します。
Contents
伝統医学的観察
顔色は土気色
脉は血分・栄分に漏れている
血分とは、臓器内へ流れ臓器から出ている血液のイメージ。
栄分とは、胃腸から吸収された栄養分多い血液のイメージです。
「睡眠はとれている」というので過労ではないと判断しました。
血に関係する症状は、筋肉に栄養がいきわたる質か量的減少に伴う症状になります。
本症例では、首痛・肩こり・背中の痛み・めまいが当てはまります。
血をおさめる
出血などの症状がないということで、栄養面か量的な問題と考えました。
栄養の吸収は「腸肝循環:ちょうかんじゅんかん」といって
小腸(大腸)から肝臓に入る血液の流れになります。
臓器に送られるのは、肝臓から肺におくられ酸素を取りこんだ血液を全身に送るながれです。
ふらつきやめまいは、脳に栄養や酸素が少しでも減るとおこりやすくなると考えます。
この両者がスムーズにおこなえるようお手伝いをしました。
腰痛と顔色が非常に悪いことの関係
血液の次に考えたのは顔色。内出血でも青ぐろい状態に似ています。
気口脈診といって経絡と経筋(けいきん)などを判断する脈診に切り替え考えました。
腎経と膀胱系という経絡に反応がありました。
腎経はお腹側に流れる経絡です。
膀胱系は目から背中を通り脚の小指までつながる経絡です。本症例では
首から腰全部を担当している経絡です。
つまり体の背中側とお腹側両方に問題があると解釈できます。
腎経は体幹の維持に関係が深い経絡です。疲れて姿勢が悪くなり首を前に出して生活をつづけた。
疲労が重なり痛みとして体が表現したと思っています。
その状態に冷えが関係して顔色を悪くしたのでしょう。
鍼をおろす
伝統医学では、血の不足は血虚(けっきょ)といいます。
脚のスネの内側のツボにがあります。血に関係するツボに鍼をおろしました。
消化吸収をそくすツボに鍼をしました。
肝臓に吸収されるので、右スネや脚の甲にあるツボを使います。
腸肝循環の状態を整えたことになります。
姿勢の悪さ
腰を前に曲げるような姿勢でさらに首だけを前に出していました。
首の骨も歪んでいたので、鍼で矯正を行いました。
動画で解説
まとめ
結果は、すべての症状は取れました。
しかし、次のことに注意してください。
・食欲がない
・ねむれない
これらは、過労のサインです。
疲労は回復できますが、眠れない 食べれない状態では回復できませんよね。
時間を作って健康管理に来てください。