全身性の症状。代表的な症状は以下の6つ。
元気がない | 声に力がない |
精神疲労 | 顔がいつもより白くむくむ |
脱力 | めまい |
疲れやすい | 食が細くなる |
Contents
なぜおこるのか伝統医学的原因
伝統医学的気虚の原因は食事の質と過労や病・老化などで起こります。
- 気を作り出せない
- 供給がうまくいかない
- ひどく消耗したとき
西洋医学的解釈
基本的には機能低下を指します。
以下の5つの働きの機能が低下するとされています。
推動(すいどう)作用 | 人体の生理的機能、代謝促進 |
温煦(おんく)作用 | エネルギー代謝 循環による体温調節、恒常性の維持 |
防御作用 | 免疫機能 |
気化(きか)作用 | 物質の転化 食べたものを栄養物質や身体の構成要素に変える |
固摂(こせつ)作用 | 汗・尿・精液など適量に調整 血液が血管外に漏れださないように調整 |
臓腑にまで影響がでると
臓腑の機能(働き)まで減退するとき症状として感じやすくなります。
心気虚(しんききょ)
分類名 | 症状 |
心気虚 | 動悸・胸苦しい・息切れ 不安感 暑くないのに汗が出る・顔が白くむくむ 西洋医学的には、心臓の駆血機能や高次神経系の機能低下の症候。 |
肺気虚(はいききょ)
分類名 | 症状 |
肺気虚 | 息切れ・咳・痰(透明) 少し動くと汗が出る しゃべるのが億劫・顔色がむくんでいつもより白い 西洋医学的には汗腺や呼吸器系の機能低下の症候。 |
腎気虚(じんききょ)
腎気虚(じんききょ)は、固摂(こせつ)失調と腎不納気(じんふのうき)の2つで臨床では単なる気虚と扱いません。
分類名 | 症状 |
固摂(こせつ)失調 | 腰や膝がだるく力が入らない 頻尿(すんだ尿が頻繁に尿量も多くなる) いつまでもだらだら尿が出る |
腎不納気(じんふのうき) | 息が浅い 息切れ、吐気が多く吸気が少なくなる 手足が冷たい。 |
脾気虚(ひききょ)
分類名 | 症状 |
脾気虚 | 飲食量が減る・食後お腹が張る 倦怠無力 むくみやすい・尿量が少ない 便~水溶性便 味がない 西洋医学的には消化器系の機能低下の症候 |
参考文献
中医処方解説 医歯薬出版社 山本巌・伊藤良 監修
中医針灸学の治方と処方 東洋学術出版社 邱茂良, 孔昭遐, 邱仙霊 編著
中医病因病機学 東洋学術出版社 宋 鷺冰 著