顔が右側に伸びて右頬だけボコッとしている。噛み癖が右なので骨格から歪みのか噛み癖が原因なのかというご質問に回答します。
ポポ。ぽ。さんからのご質問です。
様々な動画拝見させて頂きました。
私は右側で噛む癖があり、顔が右側に伸びてしまって、右頬だけボコッとしています。
また、横顔(顎のライン)を見ると、右側の横顔は、シュッとしていますが、左側は、たるんでて、明らかに左右非対称です。これは骨格が問題なのでしょうか?
骨格ではなく噛み癖が問題の場合はどのようなトレーニングをすれば良いでしょうか?良ければ教えて頂きたいです。
https://youtu.be/PyIuLc-6oSk
質問内容を次のようにまとめました。
右側で噛む癖がある。 前提条件
顔が右側に伸びている。 骨格か表情筋か
右頬だけボコッとしている。 顎のゆがみの有無
横顔 右はシュ 左だけたるむ。 今は不明
求められている答えは
・骨格か噛み癖か?
・対処法は?
Contents
顔が右に伸びることの考察
縦に長くなるのは下垂(かすい)といって麻痺のときに現れます。
輪郭の左右差があるとき、必ず上下の前歯の中心にずれがないか確認していただいています。
顎の横方向への歪みの整え方は下記画像をタップして確認してください。
何が顔をのばしているのか?
口角の下にある筋肉で広頚筋(こうけいきん)といいます。
この筋肉だけが働くと口角を下げ、喉に縦にはしるスジができる。(鎖骨周囲の肌を引き上げる)
口角は気になさっていないようなのでこの筋肉だけのはたらきでもなく、口角を下げる筋肉も関係ないと言えます。
左右のバランスが悪くてもこの筋肉と周りの筋肉が共同で働くと頬の下部を耳の方に移動させます。
このとき口角は目立って下がりません。
上図のピンク色の筋肉がひとつの動きをすると下顎の下部が耳のほうに動きます。
強く「イー」という表情をすると首の前がひきつり口角も下がります。
口を「へ」の字に曲げると口角だけがさがります。
筋肉を動きでチェック
指で触ってたしかめましょう。
天井をむいて寝て首の前のあたりを指で触れておきます。
広頚筋の動きを確かめてみましょう。
強く「イー」とすると首も動きます。
口角を下げる筋肉の動きの確認しておきます。
「へ」の字のように口角をさげてみてください。
首をさわってもほとんど動かないはずです。
※動くときは広頚筋まで動かしています。
動くのは口角から下顎のエリアで強めに口角を下げないとあまり動きません。
意識したまま、下唇だけを歯茎に押しつけてみてください。
はじめは、下唇と顎の前に力が入っています。
しばらくすると広頚筋のあたりまで力が入ります。
力が入るのを意識できない時は触って確認しましょう。
つまり、下唇を歯茎に押し付けるクセから頬まで力が入る。
これが右側だけでおこれば、顔の下1/3で右に凸になりやすいのです。
最初の疑問への回答
Q.これは骨格が問題なのでしょうか?
A.表情筋の問題です。
「右で噛み癖がある」という癖がここから関わってきます。
右頬がボコッとしていることへの考察
頬でチェックして欲しいのは
頬骨が目立つ
頬全体(筋肉・皮下脂肪)が目立つ
この2つです。
頬骨が目立つときは、下顎の横移動でおこります。
頬の筋肉が大きいのは笑うときに使う筋肉の左右差だと僕は判断します。
下顎の横移動もなさそうなので確信してもいいでしょう。
向かって左の図は、顔を伸ばす筋肉の使い方です。
右は、長時間同じ使い方をしたときに力が入る方向を表しています。
口角から頬への矢印は、微笑む時に使う筋肉です。
頬がボコっとなるのは、同じ使い方を長時間続けているからです。
噛みしめ癖に関して
伝統医学では、噛みしめ癖、歯ぎしりはストレスを受けて
今でいう肝機能の一部の停滞と、胃が熱を持つと起こるとされています。
無くすのは、難しいので体調を整えコントロールする方法を
拙書顎の痛みを変える : たった3秒のすごい筋トレで詳しく解説しています。
なぜ顔を伸ばそうとするのか?
顔が伸びる様に見えるメカニズムは説明してきました。
そもそも、なんでそのような使い方をするのかは癖としかいいようがありません。
しかしこの一連の動きの始まりは、口唇の引き締めです。
下唇を引き締め歯茎に当て続けるといままで説明して来た使い方をすると考えられます。
可能性として、うつむくような姿勢がながいと、あごの重みで前に出ようとします。
それを、防ごうと唇から顎に力が入ることもあります。
右だけ力が入るのは、首が傾いていると右顎が前に出ようとするので右に力が入る可能性もあります。
横からみて右だけシュッとしているのは、顎や頬の下部に力が入っているからです。
左のラインがたるむのは、力が入ってないからです。
トレーニングはどれが良いですか?
先ず、姿勢から整えましょう。顔だけ手元をみるようにうつむくのなら、少し遠くをみるようにすると顎が前に出なくなります。
顔のトレーニングは、下唇を歯茎に押し付ける癖を矯正します。
上唇で歯茎を圧迫します。
口角から下に力がはいらなければ、顔が伸びるように見える筋肉を使わなくなってきます。使わなければ癖も出にくくなります。
マッサージをオススメしないのは、広頚筋の顔面部は他の筋肉についているので、マッサージでほぐしても癖を治すほどの効果は期待できません。
なので、表情のトレーニングが有効だと思います。
姿勢の影響もあるので顎に力が入りにくい姿勢に整えましょう。
顎を引かないための姿勢矯正
背筋を伸ばしたまま腕をのばしましょう。
さらに数センチ伸ばすと首すじまで伸びます。
肘を脇におろします。耳の後ろを通過するように降ろしましょう。
緑色の帯は体の側面です。
脇腹に肘を強く当てると背中の筋肉に力が入ります。
すぐ猫背になる場合はその筋肉に力が入るように背筋をのばすと良い姿勢が長もちします。
余裕がある場合
1.背伸びをしたまま息を大きく吸う。
2.息をゆっくり吐きながら腕を肘までおろす。
呼吸を合わせるとさらに効果が持続しやすくなります。
動画で確認する
まとめ
顔が長くなるのは表情筋の左右差。
右に伸びるのは、右をよく使うから。
首が右に傾いているかもしれません。
右頬がボコッとするのも表情筋の片寄。
噛み癖は使い方をパターン化し、筋肉のボリュームを大きくする
マッサージよりもエクササイズがオススメ
上唇を歯と歯茎に押し付けると顔が伸びる動きをしない。
付録
この内容を電子書籍化しました。
いろんな媒体でぽぽ。ポ。さんの目にとまれば
ゆがみケアを思い出していただきやすいからです。
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