「もう何年も、まともに眠れていない気がする」。そうつぶやくように話してくださる方が、当院にはたくさんいらっしゃいます。薬を飲んでも変わらない夜が続くと、眠ること自体をあきらめたくなるかもしれません。でも、その体の状態には理由があります。一度、整理するところから始めてみませんか。
眠れない夜がもう限界だと感じていませんか
夜中にふと目が覚めて、時計を見てしまう。あの瞬間のため息を、誰かにわかってもらえたら。そう思ったことはありませんか。
たとえば、こんなことが続いていないでしょうか。
- 布団に入っても一時間以上、頭がぐるぐるして寝つけない
- 夜中に二回、三回と目が覚めて朝までうとうとを繰り返す
- 眠れたはずなのに朝の体がずっしり重い
- 昼間にぼんやりして、本を読んでも頭に入らない
家族に話しても「年のせいでしょ」と流されて、それ以上言えなくなった。そんな方も少なくありません。
お母さんやお父さんの様子が気になって検索してくださった方も、このままお読みください。
不眠が続くと朝の家事も趣味の時間もぼんやりしたまま過ぎていく
眠れないことの本当のつらさは、夜だけではないと思いませんか。
朝起きた瞬間から体が重く、台所に立つのがやっと。午前中はぼうっとして使いものにならない。そんな日が続くと、趣味の集まりや友人との約束も億劫になっていきます。
僕は、こうした不眠の多くは年齢だけが原因ではないと考えています。
体がずっと緊張したまま一日を過ごしていると、夜になっても力が抜けきらないことがあります。肩や背中がこわばったまま、頭だけが疲れている。そういう状態です。
日中に体を動かす機会が減ったり、気がかりなことが続いたりすると、この緊張はどんどん積み重なります。すると寝つきが悪くなり、眠りが浅くなり、疲れが抜けない朝を迎える。その繰り返しが慢性的な不眠につながっていくと感じています。
つまり「眠れない体」は、力の抜き方を忘れかけている体とも言えます。年齢で片づけてしまうのは、少しもったいないかもしれません。
これは多くの方によくある反応だと考えています。体の緊張がゆるんで巡りが整っていくと、眠りの質も少しずつ変わっていくと感じています。
家族のために頑張る前に、まず自分を整えていい
眠れないつらさを、誰かにちゃんと聞いてもらったことはありますか。
家族の世話や家のことを優先して、自分のことは後回し。そういう方がとても多いです。でも、眠れないまま毎日を過ごしていると、体だけでなく気持ちまでしぼんでいきます。
一人で抱えなくていい場所がある、ということをまず知っていただけたらと思います。相談することは、わがままではありません。
鍼灸が睡眠の悩みに対してできることを整理します
鍼灸で不眠がどう変わるのか、気になりませんか。
僕が施術で大切にしているのは、まず体のどこに緊張が残っているかを確認することです。首や肩、背中、おなかまわり。ご自身では気づきにくい「力の入りっぱなし」を一つずつゆるめていきます。
鍼やお灸の刺激は、体の力を抜くスイッチを押すようなものだと考えています。自律神経のバランスが整いやすくなることで、寝つきや眠りの深さに変化が出てくる方がいらっしゃいます。
ある方は、通い始めてしばらくしたころ、ご主人から「最近、夜中にトイレに起きなくなったね」と言われたそうです。ご本人よりも先に、家族が気づいてくれた。そんな変化の出方をすることもあります。
もちろん個人差があります。すべての方に同じ結果が出るわけではありません。
ただ、寝る前に足首をゆっくり回す、肩を一度ぐっと上げてストンと落とす。そんなセルフケアを一緒にお伝えしながら、生活全体を少しずつ整えていくことはできると考えています。
合わなければ、やめていただいて構いません
鍼灸が初めてで不安な方も多いのではないでしょうか。
一度受けてみて合わないと感じたら、そこでやめていただいて構いません。無理に続けてくださいとは言いません。病院でお薬をもらいながら通院されている方もいらっしゃいます。どちらかを選ぶ必要はありません。
まず話を聞かせていただくだけでも大丈夫です。
眠りの質についてまず一度ご相談ください
眠れない夜を何年も当たり前にしてきた方へ。まずは体の状態を一緒に整理するところから始めてみませんか。
ご本人はもちろん、ご家族からのご相談も歓迎しています。病院の治療と並行して来られる方も多くいらっしゃいます。
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