「もう何十年もこの冷えと付き合ってきたから、今さらどうにもならない」。そう静かに思いながら、今日も靴下を重ねていませんか。冷え性は体質だと言われ続けてきた方にこそ、東洋医学の視点から冷えの仕組みを一緒に見直してみたいのです。
何枚重ねても温まらない足先に限界を感じている方へ それは体質ではなく体の声かもしれません
こんなことを感じたことはありませんか。
- 靴下を三枚重ねても足の指先だけが氷のように冷たい
- 夏場のエアコンで手が白くなって指が動かしにくい
- 布団に入っても足が冷えたまま何度も目が覚める
- 家族に話しても「そんなに寒い?」と分かってもらえない
温活グッズも試した。生姜のお茶も飲んだ。でも何も変わらなかった。そうやって少しずつ、期待することをやめてきたのではないでしょうか。
お母さんやお父さんがいつも足元を気にしている姿が気になって、検索してくださったご家族の方も、このままお読みください。
冷えが関わる眠りの浅さ・こわばり・気力の低下という連鎖
「冷え性くらいで」と思っていませんか。実は冷えの影響は足先だけにとどまらないと僕は考えています。
足が冷えたまま眠ると、体は深く休めません。浅い眠りが続くと日中の気力が落ちます。気力が落ちると体を動かさなくなり、肩や腰がこわばってきます。
こわばりが出ると、台所に長く立つのがつらくなる。散歩や庭仕事がおっくうになる。友人の誘いを断ることが増える。手芸や書道で指先が思うように動かない。
冷えそのものよりも、冷えが連鎖的に暮らしを小さくしていくことが一番気がかりだと僕は感じています。
年齢のせいだと思われがちですが、三十年の臨床で見てきた限り、冷えの原因は年齢だけではありません。体の中の巡りがどこかで偏っていることが多いのです。
たとえば、体の温かさを末端まで届ける力が足りていない方もいれば、巡り自体が途中で滞ってしまっている方もいます。同じ冷え性でも、足りないのか詰まっているのかで対処が変わると考えています。
これは多くの方によくある反応だと考えています。体の巡りが少しずつ整っていけば、足先の冷えも楽になっていくと感じています。
温活グッズで変化がなかった方へ 鍼灸が着目する冷えの仕組み
温活グッズやサプリを続けても変わらなかったのは、なぜでしょうか。
外側から温めることと、体の内側の巡りを整えることは、実はまったく違うアプローチです。カイロや靴下は表面を温めてくれますが、巡りの偏り自体は変わりません。
東洋医学では冷えを「体質」ではなく「体の巡りの偏り」と捉えます。どこが滞っているのか、どこが足りていないのかを丁寧に見ていくのが鍼灸の考え方です。
僕はまず、お話を聞くことから始めます。冷えの感じ方、眠りの状態、食事のこと、日常の過ごし方。そこから体の巡りの全体像を一緒に整理していきます。
一人で抱えなくていい場所がある、ということだけ知っていただければ十分です。家族のことばかり気にしてきた方ほど、まず自分の体を整えることに遠慮しなくていいと僕は思っています。
体質だからと諦める前に 三十年の臨床で見てきた冷えへの向き合い方
冷えが和らぐと、暮らしはどう変わるでしょうか。
ある方は、通い始めて数か月後に娘さんからこう言われたそうです。「お母さん、最近夜中にトイレに起きる回数が減ったね」と。ご本人は足先の冷えが少しずつ気にならなくなってきたことに気づいていましたが、家族の方が先に眠りの変化を感じていたのです。
別の方は、冬場に控えていた友人との外出に少しずつ出かけるようになったと話してくださいました。痛みがなくなったのではなく、出かけてみようかなと思えるようになった、と。
もちろん個人差があります。すべての方に同じ変化が起きるわけではありません。
ただ、何十年も付き合ってきた冷えでも、巡りの偏りを少しずつ整えていくことで、暮らしの中にちいさな変化が生まれることがあると、僕は臨床の中で確認しています。
鍼灸が合うかどうかは、やってみなければ分かりません。合わなければ、やめていただいて構いません。まず一度、お話を聞かせてください。病院への通院を続けながら来院される方もたくさんいらっしゃいます。無理に切り替える必要はありません。
もうこれ以上よくならないだろう、と感じているご本人の方。お母さんやお父さんの冷えが気になっているご家族の方。今の治療と並行して何かできることを探している方。どなたでもお気軽にご相談ください。
あなたの連絡しやすい方法でどうぞ。